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犬と猫の皮膚の「しこり」
日常の診療で比較的よく遭遇するのが、皮膚や皮下織にできた「しこり」です。「しこり」は大きく「非腫瘍」と「腫瘍」の2種類に大別されます。「非腫瘍」には、感染症などの炎症性疾患や非感染性脂肪織炎などがあり、「腫瘍」はさらに、「良性腫瘍及び近縁疾患」と「悪性腫瘍」に分けられます。
腫瘍は「本来自己の体内に存在する細胞が、自律的に無目的にかつ過剰に増殖する状態」と定義され、悪性腫瘍全般を「がん」と呼び、その中でも上皮系細胞由来のものを「〜癌」、上皮系細胞由来のものを「〜肉腫」と呼びます。また良性腫瘍は「〜腫」と呼ぶのが一般的です(表1)。
一般的な良性腫瘍と悪性腫瘍の違いについて表にまとめました(表2)。このような違いがあることから、「しこり」ができてからの経過を観察することも大切です。
表1:「しこり」の分類
しこり | |
---|---|
非腫瘍 | 腫瘍 |
炎症性疾患(感染症)など | 良性及び近縁疾患 悪性(がん)[癌・肉腫] |
表2:良性腫瘍と悪性腫瘍の相違点
良性腫瘍 | 悪性腫瘍 | |
---|---|---|
発育形態 | 膨張性 | 浸潤性 |
周囲との境界 | 明瞭 | 不明瞭 |
発育速度 | 遅い | 速い |
増殖性 | 弱い | 強い |
再発性 | 弱い | 強い |
転移性 | 無し | 有り |
「しこり」を直接見て触れることで、ある程度それが何であるかを推測することは可能です。しかしながら、それでは限界があるので実際にはいくつか検査を行い、「しこり」の原因を探って行くことになります。
針生検:細い注射針でしこりの中の細胞を検査します。動物の体に負担をかける事なくまた簡易に検査できるため、最も一般的に行われる検査です。しかし、採取部位により正確な結果が出ない可能性や、針を刺すことにより腫瘍の播種や炎症を惹起する可能性があります。こうした場合には、そのしこりを中心として切除手術を行う必要が出てきます。
針生検のイメージ
注射針(23G)
パンチ生検:生検トレパンと呼ばれる特殊な器具を用いて、局所麻酔を実施の上、しこりの一部もしくは全部を切除します。生検トレパンの大きさは最大で10mmなので、これ以下の大きさであれば検査と治療を兼ねる事も可能で、針生検に比べると検査の精度は増します。しかし、顔面や四肢先端などでは実施困難で、またじっとしてない動物には不向きです。場合によっては全身麻酔下でパンチ生検を実施します。パンチ生検の結果、悪性と判断されれば広範囲での切除手術を行います。
パンチ生検のイメージ
生検トレパン
切除生検:全身麻酔をかけてしこりを切除します。通常は、しこりの周囲を切除(辺縁切除)しますが、最初から悪性を疑うしこりであれば、しこりの周囲2~3cm程度広く切除(拡大切除)することもあります。悪性でなければこれで検査と治療を兼ねることができ、検査の結果は最も信頼できるものですが、全身麻酔をかけないと実施できない点がデメリットです。また、しこりを切除(辺縁切除)した結果が悪性腫瘍であった場合は、検査結果により再度拡大切除の手術を行う可能性や化学療法や放射線療法を実施することもあります。
切除生検のイメージ
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